Notes

茶室が動くたびに、
新しい物語が生まれる。

SOUTETSUのモバイル茶室が出会った人々と場所の記録。
茶道がなさそうな場所にこそ、忘れられていた出会いが待っている。

Note 01 創業者の記録 / Tokyo

苦いと思っていたら、甘かった。

SOUTETSUが産声を上げる前、創業者は茶道と一度も向き合ったことがなかった。抹茶は苦いものだという思い込みだけを持ったまま、40代を過ぎていた。

初めて口にした抹茶は、甘かった。その甘さは、単に味覚の話ではなかった。なぜ今まで体験してこなかったのか、という後悔が、そのまま会社の出発点になった。

茶道の専門家でも、建築家でもない人間が、なぜ茶室を動かす会社を始めたのか。最初の茶室は、茶道の先生と建築家が、手作りで仕上げたものだった。そこに、経験のないまま加わったのが始まりだった。やがて法人にし、形にする職人、意匠を描くデザイナー、点前に立つ茶人、届けるための流通——それぞれの分野の仲間とともに、今も現場に立ち続けている。それでも、まだ一度もやめようと思ったことはない。

「茶道で、軽やかに、文化を横断する。」

Note 02 道の駅なら歴史芸術文化村 / Nara

膝が悪くても、抹茶は飲める。

道の駅なら歴史芸術文化村に茶室が現れた日、一人の女性が立ち止まった。90近い年齢で、膝の痛みを理由に、長年茶道から離れていた。正座ができなくなってから、もう抹茶は飲めないと思っていた、と彼女は言った。

SOUTETSUのモバイル茶室は、正座を必要としない。椅子に座ったまま、いつも通りの姿勢で、抹茶を前にすることができる。彼女はゆっくりと茶碗を持ち、静かに一口飲んだ。

茶道から離れていた時間が、その一瞬に溶けていくようだった。茶室を設計したのは人間だが、その場で何かが起きるかどうかは、誰にも予測できない。

「知らなかっただけで、もうずっと前から好きだったはず。」

Note 03 白馬栂池 / Nagano

雪山の中に、茶室があった。

長野県白馬栂池のマウンテンリゾートに、モバイル茶室が設置された日、雪が静かに積もっていた。スキーウェアを着たまま茶室に入ってきた人が、抹茶を手にしたとき、その場の温度が変わった。

茶道がなさそうな場所。それがSOUTETSUの判断眼だ。意図的に選んでいるわけではなく、結果としてそういう場所にしか行かない。ホテルのロビー、百貨店のギャラリー、山の中のリゾート——共通するのは、そこに茶道があるはずがないという文脈だ。

だからこそ、茶室が現れたとき、人は立ち止まる。

茶室は商品ではなく、日本文化を運ぶ媒体だ。

Note 04 創業者の記録 / Tokyo

最初の一台は、手で作った。

最初のモバイル茶室は、設計図から起こしたものではなかった。木材を選び、寸法を測り、削り、組み立てる。失敗しては直し、また削る。完成までにかかった時間は、誰にも計算できなかった。

ホテルのロビーで、アートフェアの片隅で、雪山のリゾートで。動かすたびに、直したい場所が見つかった。継ぎ目を減らし、重さを落とし、誰が点前をしても迷わない配置に変えた。部材と塗料、そして全体の大きさを決め、ようやく製品としての形が完成した。

それ以降は、この完成した茶室とともに各地を巡っている。手作りで始まったものが、繰り返し運べる製品になった。それだけのことだが、それで十分だった。

手作りは、終わりではなく、始まりだった。

FAQ

よくある問いへの答え。

Q 01

モバイル茶室(移動式茶室)とは何ですか。

SOUTETSUのモバイル茶室は、車両で運搬し、任意の場所に据え置くだけで完成する茶室です。ホテルのロビー・百貨店のギャラリー・リゾート施設・アートフェアなど、茶道が存在しなかった場所に茶道体験の空間をつくります。正座を必要としない設計のため、年齢や身体的な理由から茶道を離れていた方にも茶道を届けることができます。

Q 02

どのような施設や場所に設置できますか。

これまでの導入実績はホテル・百貨店・リゾート・アートフェア・大学・道の駅など15拠点以上に及びます。屋内外を問わず、車両でアクセスできる場所であれば設置を検討できます。SOUTETSUは「茶道がなさそうな場所」を選ぶことをコンセプトとしており、非日常的な文脈の中に茶室を置くことで、より深い文化体験を生み出します。

Q 03

導入・設置にはどのくらいの期間がかかりますか。

ご要望の内容によって異なります。まずはお問い合わせフォームよりご連絡ください。施設の規模・設置期間・体験プログラムの内容をお伺いした上で、ご提案いたします。

Q 04

茶道の経験がないゲストでも体験できますか。

はい。SOUTETSUの茶道体験は、茶道の知識や経験を前提としていません。「知らなかっただけで、もうずっと前から好きだったはず」という瞬間を届けることを目的としており、初めての方こそ体験の価値を感じていただけます。

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